Mini LEDテレビは、まだまだ改善の余地がある。
これは、20回目となる「バリューエレクトロニクスTVシュートアウト」の審査を終えた週末の大きな気づきだった。この競技では、ソニー、サムスン、LGの最高級OLEDテレビが、Mini LEDテレビと正面対決した。ソニーのA95L OLEDは、2年連続でこのコンペティションで優勝し、一方で新しいソニーBravia 9 Mini LEDは、Mini LEDカテゴリーで最も優れたテレビとして評価された。（勝者には「キング・オブ・TV」の称号が与えられ、この商標はバリューエレクトロニクスが保有している。審査中、その証明書が誇らしげに展示されていた。）
バリューエレクトロニクスは、ニューヨーク州スカーズデールにある高級ホームシアターの専門店で、オーナーのロバートとウェンディ・ゾーン夫妻が1998年に創業した。この店舗は、2004年からTVシュートアウトを主催しており、毎年、高級テレビ業界で注目されるイベントとなっている。テレビメーカー自身も、このイベントに参加してフィードバックを得ることが常だ。長年テレビファンである私も、シュートアウトの結果をずっと追ってきたので、昨年この地域に引っ越してからA95Lをこの店で購入した際にロバートと会えたこと、そして審査員として招待されたことは、非常に感激だった。
初日には、各メーカーの最高級OLEDおよびMini LEDテレビの65インチモデルをプロの手でキャリブレーションした上で評価した。2日目には、これらのモデルの最大サイズを、エネルギー節約機能をオフにした映画制作者モードで箱から出したままの状態で確認した。審査対象となったテレビとその65インチモデルのメーカー希望小売価格（MSRP）は以下の通りだ。
- ソニー A95L, QD-OLED, $3,499
- サムスン S95D, QD-OLED, $3,399
- LG G4, OLED, $3,399
- ソニー XR90, Mini LED, $3,299
- サムスン QN95D, Mini LED, $3,299
- LG QNED90T, Mini LED, $1,899
興味深いことに、ロバートはグループに対して、TCLとハイセンスがシュートアウトへの参加を断ったと伝えた。「それが何を意味するのか、想像がつくでしょう」と彼は言った。「以前、Vizioが参加した年がありましたが、正直、彼らにとっては恥ずかしい結果でした。」
すべてのテレビは、プロのISFキャリブレーターであるセシル・ミードとデウェイン・デイビスによって競技用にキャリブレーションされた。（私のようなAVSフォーラムの熱心な読者なら、ミードとデイビスをClassyTechとD-Niceとして知っているだろう。彼らと会えたのもまた感激だった。）コンテンツは、Magnetarのディスクプレーヤー、Kaleidascapeのストリーマー、Apple TVから供給され、AVProのジェイソン・ダスタルが構築し操作した切替システムを通じて配信された。
シュートアウトの初日は非常に客観的なものだった。ミードとデイビスは、6台のテレビを可能な限り最良の状態にキャリブレーションし、私たち審査員の役割は、2台の$43,000のソニーBVM-HX3110リファレンスモニターと比較して、各カテゴリでどれだけ一致しているかを評価することだった。評価するカテゴリは非常に多かった。4K HDR暗シーン、4K HDR明シーン、1080P SDRリファレンスなど、特定の属性を評価するグリッドがあるテストスコアカードがそれぞれ6枚配られた。映画のクリップを見ながら、カラー精度、シャドウディテール、低カラー輝度などの特定の属性について、リファレンスモニターにどれだけ一致しているかを1〜5で評価した。初日に各テレビに与えた総スコアは60以上で、審査にはほぼ6時間を要した。